【固定費削減 保険】ペット保険は必要?不要? 犬と猫を試算したら保険の闇を垣間見たかも

日々の癒し、心の支えになってくれる家族の一員。
でも彼らには公的社会保障がないため、医療費は人間と比べると高額になります。
安心して治療ができるようにしたい、最後まで健康に添い遂げたいという飼い主も多いかと思います。
その希望に応じるよう保険会社はペット保険を作りました。

果たしてペット保険は本当に彼らに必要なのでしょうか?今日はペット保険の必要性について話します。

保険の大前提

保険の話をする前に必ずいつも言っていることですが、今回も言わせていただきます。

保険の本来の役割

保険とは、起こる確率はめっちゃ低いけど、起こったら自己破綻する。
そうならないように、みんなで少しずつお金を出し合って補償し合いましょう 。

ですから、保険に入ったら安心とか、病気やケガが完治するとか、癌にならないとか……そういった魔法の類ではない。
あくまでも保険金をもらえるという数字上の話です。

保険を考える際には感情と数字を分けて考えなければいけません。
これはペット保険だろうが、人間の医療保険だろうが、生命保険だろうが、養老保険だろうが同じことです。


ではペット保険のシミュレーションを一緒にしてみましょう。

保険料シミュレーション

比較保険の内容

加入保険 アクサダイレクトのペット保険 プラン70
【参照元】保険料表(愛犬) / 保険料表(愛猫)

犬➡小型犬  猫➡雑種  それぞれ0歳から14歳まで保険加入
マイクロチップ装着なし / 特約なし

今回はペット保険の中でも人気上位である「アクサダイレクトのペット保険 プラン70」でシミュレーションします。保険料も安い部類に入るペット保険です。

プラン70というのは、治療費に対して補償割合が70%、自己負担は30%というプランの事。
ペット保険は保険会社の補償割合が50、70、80、90、100がありますが、その中で最も人気なのは70です。
各保険会社も70プランは、必ずと言っていいほど用意している人気プランです。

年齢犬(小型犬)()は年払い額猫(雑種)()は年払い額
0歳2,470円(27,410円)1,590円(17,620円)
1歳2,300円(25,610円)1,540円(17,140円)
2歳2,230円(24,790円) 1,500円(16,720円)
3歳2,340円(26,050円) 1,660円(18,450円)
4歳2,650円(29,450円) 1,790円(19,840円)
5歳3,090円(34,370円) 1,970円(21,890円)
6歳3,640円(40,450円) 2,230円(24,830円)
7歳4,320円(47,960円) 2,520円(28,020円)
8歳5,150円(57,220円) 2,840円(31,590円)
9歳5,970円(66,360円)3,110円(34,590円)
10歳6,890円(76,570円)3,560円(39,610円)
11歳7,160円(79,550円)3,760円(41,820円)
12歳7,510円(83,410円)3,980円(44,190円)
13歳7,870円(87,470円) 4,100円(45,520円)
14歳6,770円(75,260円)3,530円(39,260円)
支払い保険料総額 844,320円(781,930円)476,160円(441,090円)

0歳から14歳までの保険料総額をみてどう感じますか?やはり、犬のほうが高額ですね。

保険料を比較してわかること
  • 保険料は『犬>猫』
  • 月払いより年払いのほうが総支払額が安くなる
  • 保険料は毎年更新なので上がり続ける

ペットの平均寿命

世界で最も長生きした犬

世界で最も長生きした犬は、オーストラリアン・キャトル・ドッグのブルーイーです。(1910年6月7日~1939年11月14日)
ギネス記録にも認定されており、100年以上たつ今もなおその記録を保持し続けています。

彼はオーストラリアのビクトリア州で暮らし、1910年に家族として迎えられてから約20年もの間、牧牛犬として働き続けました。
そして安楽死によって、29年5カ月の生涯に幕を閉じました。

日本で暮らす犬の平均寿命

アニコム家庭動物白書によると、2017年度のアニコム損保のペット保険に加入した犬の平均寿命は14.0歳と公表しました。
2008年から0.7歳も平均寿命が延びています。また、犬の平均寿命は年々延びていることもわかりました。

人気犬種 10種別の平均寿命

犬種平均寿命(単位:歳)
トイ・プードル15.2
チワワ13.8
柴犬14.6
フレンチ・ブルドッグ11.2
ポメラニアン13.8
ミニチュア・ダックスフンド14.9
パピヨン14.7
ヨークシャー・テリア(ヨーキー)13.9
ラブラドール・レトリーバー13.1
シー・ズー13.7

参照元:アニコム家庭どうぶつ白書2019

POINT
  • ギネス最高齢の犬は29歳5カ月
  • 日本で暮らす犬の平均寿命は14歳
  • 人気犬種・1位トイプードルの平均寿命は15.2歳

世界で最も長生きした猫

世界で最も長生きした猫は、シュークリームという意味の名前を持つクレームパフ。
彼女はアメリカ合衆国・テキサス州オースティンに住んでいました。
38歳と3日という生きた証は、2010年発効のギネス世界記録にも登録されています。
猫の38歳を人間の年齢に換算すると約170歳にもなります。

日本で暮らす猫の平均寿命

一般社団法人ペットフード協会の令和元年(2019年度)全国犬猫飼育実態調査では、猫の平均寿命は15.03歳。
2017年から3年連続で平均寿命15歳以上を保っている結果となりました。

猫種類別平均寿命

種類平均寿命(単位:歳)
混血種24.5
スコティッシュフォールド10-13
日本猫10-13
アメリカンショートヘア10-13
マンチカン10-13
ノルウェージャンフォレストキャット10-15
ブリティッシュショートヘア15
メインクーン10-13
ロシアンブルー10-13
ラグドール10-13

参照元:アメリカンペットメモリアル 猫の品種と寿命について

POINT
  • ギネス最高齢の猫は38歳
  • 日本で暮らす猫の平均寿命は15歳
  • 混血種が最も長生き

一般社団法人ペットフード協会の同調査では、最も飼われている猫の種類は雑種。
猫飼いの約78%は混血種を飼っています。今後さらなる最高齢猫が現れる素質は十分にありそうですよね。
全体の平均寿命は15歳なので、犬よりわずかに長生きしやすい傾向にあると言えます。

犬は14歳、猫は15歳が平均寿命ってことね。もっと長生きする気もするんだけどなぁ。
寿命が延びる要因は十分にある環境だから長生きはしやすいニャ。
長生きするほどペット保険の支出も増えるけどニャ~。
それよ!そのジレンマが悩みの種なのよ。
じゃ、答えを出すために「ペット保険は果たしてお得か」シミュレーションしてみるニャ。

ペット保険はお得?

犬のかかりやすい病気で試算

どの年齢でもなりやすく、保険金請求が多い犬の病気が外耳炎と皮膚炎です。
そして犬の死亡原因第1位の悪性腫瘍、つまりガンで試算してみましょう。

  • 外耳炎 通院6日(5,000円/日)の場合 合計費用30,000円

    自己負担額:9,000円
    保険金支払:21,000円
  • 皮膚炎 通院5日 (15,000円/日)の場合 合計費用75,000円

    自己負担額:22,500円
    保険金支払:52,500円
  • 悪性腫瘍 手術23万円 入院10日(6,000円/日)合計費用290,000円

    自己負担額:87,000円
    保険金支払:203,000円
あれ?結局自己負担額が大きいような……。
手術はさすがに高額だけども、保険料総額に比べると全然安いニャ。

猫のかかりやすい病気で試算

成猫が最もなりやすい病気は下部泌尿器症候群です。尿道が細い雄猫が特にかかりやすいです。
7歳を過ぎると腎不全になる確率が高くなります。
猫はもともと、砂漠や高山など水の少ない環境で生息していました。水を効率よく吸収するために腎臓が一生懸命稼働することにより起こるのでシニア猫には切っても切れない病気です。
そして猫の死亡原因第1位も犬と同じく悪性腫瘍です。

  • 下部泌尿器症候群(尿結石症) 手術120,500円 入院9日(3,000円/日) 合計費用147,500円

    自己負担額:44,250円
    保険金支払:103,250円

  • 慢性腎不全 入院4日(3,000円/日)通院15日(10,500円/日) 合計費用169,500円

    自己負担額:50,850円
    保険金支払:118,650円

  • 悪性腫瘍  手術44,180円 入院3日(3,000円/日) 合計費用53,180円

    自己負担額:15,954円
    保険金支払:37,226円
請求書見たときは「加入してて良かった!」って思うかもしれないけど、総額をみるとよかったとは思えないわね。
自分の支払った保険料の中から支払われてるだけだからニャ~。
保険料全額を受け取るにはどれくらいの支出になるのかしら。胃が痛くなってくるわ。
保険は本当によく考えないと、損するし、額も大きのニャ。

試算結果:総支払額以上の保険金を受け取るのは困難

犬  844,320円/月払い(781,930円/年払い)
猫  476,160円/月払い(441,090円/年払い)

見落としがちなのが3割自己負担という点です。
保険料全額を受け取る場合の総支払額はいくらでしょうか?

<計算式> 保険料+3割自己負担額=総支払額

【犬】84.4万円+36.2万円=120.6万円
【猫】47.6万円+20.4万円=68万円

数字でみると、ペットが不幸にならなければ得になることはないという矛盾を感じませんか?

試算上では限りなく損をする保険内容と言えます。

ちょ、ちょ、ちょっと!!120万って、車買えちゃうわ!!
ムリムリムリムリ!!保険料全額受け取ろうなんて、というか、何回手術したらいいのよ!?
20~30万円を4、5回かニャ。
どんだけ病気がちなペットだよ!
保険で得しようなんて考えが、そもそもの間違いなのよ。

ペット貯金で蓄えを作る

犬と猫の年間診療費を見てみましょう。(参照元:アニコム家庭どうぶつ白書2016年

犬全体の年間診療費84,016円 月々7,000円
猫全体の年間診療費63,954円 月々5,780円

参考データを基にすると、つまり犬は月7,000円、猫は月6,000円を1頭ずつ貯蓄するという結果になります。

平均寿命の14年後には犬貯金117.6万円、猫貯金100.8万円が貯まっているはずです。
そこから医療費を負担するのが一番無駄がない支出です。

自分の貯金すらできていないのに、ペット貯金なんて無理ですよ。
貯金がないから保険入ってるんですもん。

はっきり言いますが、こういう人はペットを飼う資格がないんです。
お金がないのにペットを飼うのは、命の責任を担う飼い主としては失格ですよ。それくらいペットはお金がかかるものなんですから。

さらに言うなら「保険に入っているからお金がない」が正解です。
自分の気づかないうちに大切なお金も時間も他人に搾取されているから、現状がある。順序が逆です。
今のお金の流れ(キャッシュフロー)を把握して、もっと効率のいいお金の循環を作ることに注力しましょう。
きっと今より楽な生活ができるはずです。私も搾取される経験をしてきたからです。
今を分析して、原因を突き止め、新しい行動をすることで家計も人も変化できます。


ペット保険の闇

毎月更新

ペット保険は終身保険ではありません。したがって、加入し続けていなければ補償されません。
保険料は毎年更新。シミュレーションにあるように、年を重ねるほど保険料は高くなります。

1番の闇は継続審査です。アクサダイレクトのホームページではこのように説明されています。

出典元:アクサダイレクトのペット保険 ご継続手続き

契約申込のご案内(兼重要事項説明書)・普通保険約款/特約」でより詳しく見てみます。

出典元:アクサダイレクトのペット保険 契約申込のご案内(兼重要事項説明書)・普通保険約款/特約」

要は保険会社次第、という事です。
シニア層じゃなくても、保険会社が「当社の保険責任を加重するもの」と判断すると解除されるという事になります。

急に解除とかコッワ!
あくまで保険会社のルールでやりますよってことなのね。泣き寝入りなんかもあるのかしら。
トラブルの大半は期待していた保険金を受け取れないことニャ。
保険会社への申請が遅れたり、保険対象外の疾患だったり。

シニア層は加入不可

新規契約は満8歳まで。
つまり治療費がこれからかかるであろう年齢層の新規加入はいりませんよ、ということ。

継続契約には引受制限はないものの、契約解除の恐れはあります。

補償対象外

  • ワクチン接種費用およびその他疾患予防のための検査または投薬・予防接種費用・定期健診・予防的検査費用
  • 妊娠・出産・帝王切開・人工流産などの繁殖や出産後の症状治療費用
  • 不妊・避妊
  • トリミングなどの美容関係
  • 歯および歯肉の治療費用、歯石除去費用
  • ノミ、マダニの除去費用
  • マイクロチップ挿入費用
  • 療法食、獣医師が処方する医薬品以外の費用
  • 往診費用、時間外診療費用の割り増し分
  • 契約開始前からの疾病
  • 疾病の待期期間は保険期間初日から30日、ガンは120日

使いそうなところをざっと書き上げました。ノミ、マダニや歯石除去なんかも補償対象外です。
慢性疾患は全て補償対象外、病気は30日補償対象外、ガンは加入後4カ月は補償対象外となります。
より詳しく補償内容を知りたい方はこちらの第1章補償事項をごらんください。

意外と保険対象外が多いのね。
お守り替わりといっても使えないお守りを持っていてもなんの意味もないんだニャ。
これって発達異常とか、先天性の疾患って…
基本ダメってところがほどんどニャ。
補償内容を細かくチェックしておかないと後から痛め見るのニャーー。

まぁ、ペット保険はそもそもお勧めしないけどニャ。

ペットショップの保険は紹介手数料が上乗せされている

ペットショップや保険代理店や相談窓口などで契約する保険商品は割高です。
なぜなら保険会社から代理店手数料をもらっているから。

さて、問題です。代理店手数料は誰が払っているのでしょうか?


…そうです。私たち契約者が代理店手数料を支払っています。

代理店手数料を上乗せした金額を保険料として毎月支払い続けるのです。対人販売保険より、ネット保険のほうが確実に保険料は安いです。

対人で保険契約するより、ネット保険が安い理由は以前の記事「悩まず無駄のない保険を選ぶ2つのポイント」で解説していますのでそちらをどうぞ。

知らないうちに搾取されとるやないかっ!
自分で調べて行動に移す。自分の身も、お金も、時間も、守るのは自分なのニャ。