新型コロナウイルスによって需要が高まるマスク。
前回の記事でマスクの正しいつけ方について解説しました。
大人は良いですが問題は幼児、子供。
マスクを着けてほしいのにいつも外してしまう、つけてるけどずれている、マスク自体してくれない、年齢的にできない。
悩みの種にしている親さんも多いと思います。
うちの息子もマスクが好きか嫌いかで言えば嫌いです。理由は苦しいから。
我慢してしてくれますが、結局鼻が出ていたりして。これって意味あるのか?と疑問を抱くこともしばしば。
今日はそんな矛盾やモヤモヤを抱える親さんに、幼児や子供のマスク対処方法について話します。
感染するルートは2種類
新型コロナウイルスの感染は2種類あります。飛沫感染と接触感染です。
くわしくはこちらの記事で詳しく解説しています。
そしてマスクの必要性についてですが、飛沫抑制のためにつけます。
逆にいうと、感染していないのに予防としてマスクをつけるのはあまり効果がないということです。
それよりも感染しているかもしれない人(咳、くしゃみが出る人)がマスクをつけることで、飛沫感染リスクを減らすことができます。
つまり感染者全員がマスク着用をするなら、未感染者がマスクをする必要はほとんどないという事になります。
「感染者全員がマスク着用するなら」。
クルーズ下船後すぐにお出かけしちゃう人もいるくらいですからね。信用できないですよね?
だから全員がマスク着用を余儀なくされているのも仕方がないのかな、というのが率直な感想です。
首より上は手で触らない重要性
新型コロナウイルスに限らず、ウイルスは目の粘膜、鼻、口から感染します。
ウイルスの付着した手で目をこするのも感染ルートの一つなのです。
接触感染を防ぐために、目鼻口は触らない。
あれ?マスクは予防にならないの?
やっとつけたと思ったらすぐとっちゃったりして。参っちゃう。
それを知るためには、マスクはどれくらいの予防効果があるかを知る必要があるかもニャ。
マスクを強制的に着用させる意味はほぼない
わが子の安全を第一に考えて、マスクをつけさせようと躍起になる親もいるかと思います。
マスク一つの事でイライラしたり、怒鳴ったりまではしないけど、子供が新型コロナウイルスに感染してほしくないという矛盾を抱えてる人も少なからずいるのではないでしょうか。
そのモヤモヤを解決するヒントとして「マスク着用の意味があるか?」について一緒に考えてみましょう。
【WHOのマスク着用に関する見解】
・マスクを推奨するのは、咳など呼吸器字症状がある人やその看病をする人、医療従事者
・未感染者の防御への有用性について、明確なエビデンス(証拠)はない
・必要ない状況で着用すると、誤った安心感を与え、手洗いなどを怠る可能性がある
2月28日、WHOで緊急事態対応を統括するライアン氏も記者会見で「マスクをしていないからと言って、感染の可能性が必ずしも上がるわけではない」と発言しています。
【米ミシガン大学 2010年インフルエンザについての研究結果】
それによると「マスク着用と20秒以上の手洗いを1日5回が最もインフルエンザの感染を抑制できた」としています。
この研究は、2006年から2007年のインフルエンザ流行シーズン中に、大学の寮に住んでいる1437人の若者を対象に行われました。
被験者を「何もしない」「マスク着用のみ」「意識的な手洗い(20秒間以上の手洗いを1日5回)とマスク着用」の3つのグループにランダムに割り当て、6週間の追跡調査をしました。
Controlがなにもしない、FM Onlyがマスク着用のみ、FMHHが意識的な手洗いとマスク着用です。
グラフが下に行くほどインフルエンザの症状が出た人の割合が多いという事です。
結果、マスクの着用と意識的な手洗いは共有生活環境でインフルエンザ感染を軽減させる可能性があるとしました。
アメリカでは予防でマスクを着用する文化と言うのがあまりないため、インフルエンザ感染者がマスクをしているとは限らない環境です。
日本と比較すると、マスクを着用する予防効果があったということではないかなと個人的には推測します。
一番効果があったのは、マスクと20秒以上の手洗いを1日5回だったわ。
マスクだけで安心しちゃいけないって言うのはこういう事だったのね。
マスクによる予防効果があるのか?はちょっとそこまで信憑性がないけど、手洗いによる予防効果があることはハッキリしたニャ。
いつマスクをつけたらいいかっていう判断材料になるんじゃないかな?
子供は接触感染を気を付けべき理由
理由は2つ。「子供はなんでも触りたがる」「顔も触りまくる」。
それは予防としてつけているはずのマスクですら例外ではありません。
マスクは「つければいい」ってもんではありません。
仮に子供がマスクを着けていたとしても、マスクの口付近を手で触るだけで接触感染します。
マスクを使うのは、一定の年齢以上である必要があるのではないでしょうか?
正しくマスクを着用できて、正しく廃棄できる年齢のお子さんなら、人混みや集団行動時のみ「予防」としてつける意味はあるかもしれません。
逆にマスクをおもちゃにしてしまうようなお子さんなら、ほぼ無意味と思ったほうがいいでしょう。
好きなキャラクターのマスクだとしても同じことです。
「マスクを好きになるステップ」として、好きなキャラクターを利用するのは有効です。
予防という視点から見ると、いかに正しくつけて廃棄できるかが重要です。
だからこそ、手洗いを徹底させることが大切です。
手洗いは厚生労働省が推奨するとおり、20秒以上を心がけましょう。爪の間や指の間、手首などしわの細部までよく洗います。
もう一つ大事なことは、顔を触らないということ。
目、鼻、口をいじらなければ、ウイルスが体内に入り込むこともありません。
手洗い方法、正しいマスクの着用方法や廃棄方法はこちらで話しています。
あれってマスクの意味全くなかったのね。
子供ってなんでも遊びにするから、難しいわ。
食事の後はまた新しいのを付けたほうが衛生面的には良いのニャ。
まだ言葉が話せない幼児はどうしたらいいの?
自宅で過ごすのが一番です。そして手で子供の顔を触らないこと。
粘膜からウイルス感染するので親の手にウイルスが付着していれば、子供は感染します。
首から上はさわらないようにする。触るときは手洗いをしてからにする。この2つを心がけましょう。
乳児は出かけるときは子供の頭を布で覆うなどしてマスク替わりにすることができます。
手なども手袋をさせて舐めないようにをつけましょう。
幼児は一人で歩けたりもしますよね?
手が汚れやすいので手洗いを小まめにしましょう。アルコール消毒を使うのもいいですね。
スーパーなどでは入店時と退店時にアルコール消毒をしましょう。