肌荒れやニキビなどに悩む方は世の中に大勢いますよね。私もそのうちの一人でした。
今日は健康な肌を手に入れるために大金は必要ないし、スキンケアは逆効果という話をします。
「高級スキンケア商品を使えば肌がよくなる」は間違い
- 有名ブランドの高級スキンケア商品
- 聞いたことがある手ごろな価格のスキンケア商品
正解はどちらも同等の効果です。そして、それらは肌にとって何の意味も成しません。
美容成分たっぷりの化粧水や美容液を使えばつやつやぷるぷるのお肌になるのか?
なりません。なぜなら肌からその成分を吸収することが不可能だからです。
肌には外の刺激から守るバリアがあります。よほど強い薬でなければ肌の細胞を作り出す真皮まで届かないのです。
そもそも肌はきめ細かいフィルター状になっているので、化粧水や美容液では分子が大きすぎて肌に入り込むことができないんです。
さらに言うと人の皮膚は排出器官。汗を流し、脂を出して代謝によって垢となって剥がれ落ちる。これが本来の機能です。
排出する場所に栄養を与えたところで効果がでないのです。
例えるなら、排泄するところに食事を押し込んでいるようなものです。
栄養を吸収するために口から食事を取り込み、胃で消化して、腸で栄養分を吸収。そして不要なものを排泄します。これが体の構造であって、排泄場所から栄養を摂取することは無理じゃないでしょうか?
「肌 排出器官 化粧水」と検索してもらえるといろんな記事が出てくると思います。参考までにどうぞ。
無理やり新しい皮膚にすることでお肌はつるつる。保湿をすることでぷるぷるになる。
「スキンケアをやめたときにも同じ肌質が保てるか」これが肝心なんじゃないかニャ?
健康な肌を作るためやるべき6項目
- 洗顔フォーム、クレンジング、化粧水、保湿は一切不要
- 日焼け止めを塗る
- 肌は触らない、擦らない
- 朝と晩に水か温水で優しく洗いなさい
- ストレスを減らしなさい
- よく寝なさい
私が通う皮膚科はとても人気があり、他県からの患者さんもよく見かけます。赤ちゃんから高齢者まで老若男女問いません。
先生は爽やかで人当たりの良い40代の皮膚科専門医です。
そんな先生に肌の治療をするにあたって正しいスキンケア方法を教えてもらったので紹介したいと思います。
洗顔フォーム、クレンジング、化粧水、保湿は一切不要 朝と晩に水か温水で優しく洗いなさい
肌を綺麗にするために洗顔フォームやクレンザー、化粧水や保湿剤は一切不要です。
皮膚のバリアである必要な油分までもすべて洗い落とせば、弱い肌になってしまいます。
必要なのは朝起きたときと就寝前に水か39度以下の温水で軽く洗い流すこと。
決して、手で顔を擦らないようにしましょう。水が顔に当たるだけで十分汚れは落ちます。
肌には自分で新しい皮膚を作っては剥がすターンオーバーというサイクルがあります。
つまり過剰なメンテナンスをしなくても、浄化システムが肌自身に浄化システムが備わっているということです。より詳しい解説は後述します。
日焼け止めを塗る
肌に一番負担をかけるもの。それは紫外線です。
肌老化の原因の8割は紫外線と言われるほど肌にとっては天敵です。
紫外線を直接浴びることによって、シミ、しわ、たるみが生じやすくなり皮膚がんの原因にもなります。
アメリカ皮膚科学会(世界最高峰の皮膚科学会)も毎日日焼け止めが必要とHPにも記載されています。
SPE30またはそれ以上、及び耐水性のある日焼け止めを推奨しています。
他の月の紫外線量が減るもののゼロにはならないのニャ。
毎日つけることが大切なんだニャ。
詳しい紫外線量のデータは気象庁が発表しているのニャ。
肌は触らない、擦らない 、湯船につかるのは5分以内
ニキビや吹き出物ができたからと言ってつぶしたり、無意識に触ったりしていませんか?もししているのなら、すぐにやめましょう。
肌はとてもナイーブです。触るだけでもニキビなどの肌の状態を悪化させる可能性があります。
もちろん顔を拭くときもゴシゴシ擦らない。清潔なタオルで軽くたたいて乾かしましょう。
毎日の心の洗濯である湯船につかる時間も5分以内。お湯の温度は必ず39度以下。
熱湯やお湯につかりすぎるのも肌にとっては負担になります。
お風呂に入る理由は何でしょうか?汚れを落とすことが目的ですよね。だったら肌への負担がかかるほどの入浴は極力避けるべきではないでしょうか。
バランスのいい食事をとりなさい
食べたもので体は作られている。当たり前のことです。しかし、その当たり前を毎日することが難しいですよね。意識するだけでも食べるものは変えることができるので頭の片隅に置いておいてください。
肌にいい食事は率先して摂取し、肌に悪い食事は極力少なくするほうがいいでしょう。
肌にいい食事は酸化防止効果のあるビタミンCを多く含んだもの。レモンやイチゴ、キウイなど。
さらに細胞を作るために必要なたんぱく質。お肉ですね。
抗酸化力の強いナッツ類(無塩のもの)、ニンジン、疲労回復ににんにく、デトックス効果のある緑茶、ハイビスカスティー、マテ茶などはお勧めです。
肌に悪いものを意識してストレスを感じるよりは、肌にいいものを優先的に摂取するほうが気持ち的に楽です。
ストレスを減らしなさい
乾癬(かんせん)や湿疹などの一部の皮膚疾患は本当にストレスが溜まったときに肌トラブルとして現れることがよくあります。
また、お酒の飲みすぎでも同じような皮膚トラブルを起こしやすくなります。
ストレス管理をできるだけして肌に優しい環境を作りましょう。
よく寝なさい
「美容のためにゴールデンタイムの22時~2時の間は就寝すること」というのは最近よく聞く美容ルールではないでしょうか?
もちろんこの時間に睡眠をとることができればいいのですが、不可能な人はできれば10時間、最低でも6時間は睡眠時間を確保しましょう。
それくらいの睡眠時間を組み込んだ規則正しい生活ができれば大丈夫です。
なぜこれほど睡眠時間が大切なのかというと新陳代謝には必要不可欠な時間だからです。
睡眠時間はただ体を休める時間ではありません。体内では一日の修復作業をしています。
美肌を維持するのはターンオーバーだけで十分
先生曰く、洗顔料を使ったり、化粧水をつけたり、保湿したりとういのは肌本来の力を弱めてしまう。
それは厳しい環境でたくましく生育できる野花を、わざわざ温室に入れて過剰に薬を撒いては弱らせてしまうのと同じことのようです。
健康な肌は一定のサイクルで新しく生まれ変わっています。この代謝の仕組みをターンオーバーと言います。このサイクルが乱れると肌荒れや吹き出物、ニキビなどの肌トラブルが起こる原因となります。
ターンオーバーの正常なサイクルは約6週間。
皮膚の奥には新しい細胞が生まれる真皮という場所があります。
その真皮から新しい細胞が生成され、だんだん下の層から上へ上へと押し上げられていきます。
そうして約4週間目で表面の肌へと成長し、約6週目に垢となって剥がれます。
この肌の入れ替わりシステムが若々しい肌を保ってくれるのです。
過剰な洗顔やクレンジングは、そこを無視してどんどん肌をめくっている行為です。
肌をきれいに保つにはこのターンオーバーを正常なサイクルにする必要があるんですね。
乾燥肌だった私
もともと吹き出物や乾燥肌など肌トラブルは多かった私。乾燥肌とは10年以上の付き合いです。
吹き出物は隠せても、乾燥肌は特に悩みの種でした。リキットファンデーションを塗るだけでも粉がふくので化粧ノリも最悪。乾燥が酷くなる秋から冬にかけては化粧するのも億劫になるくらいでした。
ある日ショッピングモールの化粧品売り場で、オーガニックのスキンケア商品にふと目がとまりました。
試しに手の甲でテストをさせてもらったのですが、仕上がりもつっぱらないしつるつるしっとり。価格も買えないほどではない。
即決でクレンジングクリーム、ウォッシュパウダー、ローションなど一通りまとめ買いしました。
その日の夜から綺麗な肌のために毎晩、スキンケアを使って洗顔をするようになりました。
がしかし、3か月使っても乾燥肌は治ることはありませんでした。
行列のできる皮膚科専門医のもとで治療開始
スキンケア商品を使っても肌がよくなることがない。
そう悟った私は昔から通っている皮膚科専門医のもとで治療することを決意しました。
先生に普段のスキンケアを説明しました。私の皮膚を見ながら先生はこう言ったのです。
今やっているスキンケアは全部やめてください。洗いすぎです。
診察の結果、私の肌は洗顔のやり過ぎで毛細血管が透けるほど薄くなっていました。
さらに化粧水や保湿剤を使ったことにより、肌が弱くなっていると説明されました。
洗顔のやりすぎと言われても、美容部員さんの説明どおり商品の使用方法を守ってやっていたのですがね。
先生の言う通り、スキンケア商品すべて使用禁止に。
処方箋は肌のターンオーバーを促す薬であるディフェリンゲル、吹き出物に対して抗菌作用のあるダラシンTゲル、皮膚の保湿にヒルロイドクリーム。
さらに、肌の再生を手助けする飲み薬ビオフェルミン錠剤などを処方されました。
それからは先生の指示どおりに薬を使いつづけ、定期的に診察してもらいます。
現在の私
乾燥肌が完治しました。現在はスキンケア商品は一つも使っていません。
完治までに4カ月かかりました。
ターンオーバーをリセットする塗り薬と肌を再生する飲み薬を2週間続けては診察。これを2か月繰り返し、あとは薬の量を減らしつつ、ひと月に一度の診察を2回。そして完治です。
以前まではメイク前に保湿剤がないと粉をふく状態だったのが、今は何もつけずともしっとりしています。グッバイ化粧水、保湿剤よ。
普段は日焼け止めクリームのみで、人と会う時だけはメイクをします。
化粧を落とすときだけクレンジングを使用。使っているのはプチプラ商品です。
先生が言うには化粧はファンデーションはしないほうがいいみたいですが、私は若かりし頃に日焼け止めを塗ってこなかったのでシミが多く、隠すためにメイクをしています。
今、幼稚園児の自分に会えるなら間違いなく!絶対に!!日焼け止めを無理やりにでも渡して「毎日使うんやで!!」と言いますねっ!
20代後半のころはプロアクティブを試し、プチプラも試し、美容院で勧められた高級スキンケアを買って試しても、お手頃価格のオーガニックスキンケアを使っても何一つ改善されなかった乾燥肌とニキビがなくなりました。肌トラブルからの解放です。
灯台下暗しといいますか、自分の肌だけで十分だということが今回学べたことです。
あなたもなにか肌トラブルを抱えているのなら、腕のいい皮膚科の先生に診てもらうことをおすすめします。
そのほうが短時間で高確率で改善されるでしょう。市販品を試すよりもはるかに安上がりです。
高級スキンケアはなぜ高いのか
- 売れっ子女優を起用した宣伝
- テレビ・ネット・SNS・チラシ・新聞・雑誌などの広告規模
- パッケージや容器の開発費用
- 立地のいい場所に店舗を構える
商品の中身というよりは、いかに買ってもらえるかということにお金をかけているが故に商品が高くなってしまうのです。
ブランド力もある程度高いから価値がある!と思う人も多いのではないでしょうか?
全く同じ品質でもパッケージや容器が変わって、正規価格の10分の1とすると「なにか裏があるんじゃないか?」と勘ぐってしまい、手に取らないでしょう。
ブランド力を保つためにも企業はあの手この手で企業努力をしているのです。
しかし、よくよく考えるとこれらは購入する動機にはならないのではないですか?
みんなが知っているから = 私の肌トラブルが治る
女優さんがCMにでている = 私も女優さんのようなきれいな肌になれる
パッケージや容器がかわいい = かわいくみられるような美肌になる
イコールではないですよね?
「無意識のうちに買わされている」というのも事実なのではないでしょうか。
目的と購買理由が一致していないのは本末転倒ニャ。