初めての出産って、
「出産費用いくらかかるのかな?」
「これからお金が必要だから高額だったらと思うと心配。」
ってひとり悩んだりしていませんか?
帝王切開で出産する妊婦は病院と診療所を合わせると約20%です。
5人に1人の割合ですから、今や帝王切開はレアケースではありません。
しかも帝王切開は年々増えており、これからも増加していく傾向が強いと言われています。
私自身も、陣痛までは順調で自然分娩だろうと思っていたら急に「緊急帝王切開になる」ってパターンもあります。
出産はどうなるかわからないものですね。
今回の記事では、無保険の専業主婦が帝王切開で払った実費金額のご紹介と、
自然分娩と帝王切開の費用比較もします。
読み終わるころにはおおよその出産費用が分かって、金銭的に安心できると思います。
是非、最後までお付き合いください。
帝王切開の費用を知りたい
帝王切開するなら保険に加入したほうがいい?
保険は必要?帝王切開の費用公開
帝王切開に活躍する保険と言えば医療保険でしょう。
外科手術になるため、「入院給付金」や「手術給付金」の対象となります。
私は医療保険には未加入です。
そして出産。
結論から言うと、
無保険でも金銭的に困ることは、一切ありませんでした。
出産に関する情報をまとめると、
出産場所:市民病院
出産年:平成28年
出産時数:1人
出産方法:緊急帝王切開
入院日数:9日
個室:4日間利用
出産育児一時金:直接支払制度利用
です。
そして実費は、
27,522円
でした。
って思いませんか?
私も支払金額を見たとき、同じ気持ちでした。
10万円くらいは覚悟して、クレジットカードを構えていたのに肩透かしを食らったわけです。
が、心の中で思いっきりガッツポーズ!!
「意外とお金かからなかったね」と旦那も驚いていました。
帝王切開は自然分娩よりお金がかかる?
「帝王切開は自然分娩よりお金がかかる」って聞きませんか?
確かに費用項目だけみると、自然分娩にはない処置や投薬があります。
自然分娩と帝王切開の費用ってそんなに違うのかな?
そんな疑問が浮かんだのでデータを調べてみました。
公益社法人国民健康保険中央会に出産年と同じ年の正常分娩資料を見つけました。
この資料をもとに「自然分娩費」と私の「帝王切開費」を比較してみたいと思います。
比較するのは「全国平均」「県平均」「実際の私の費用」の3つ。
全国平均 | 神奈川平均 | 私の費用 | |
---|---|---|---|
妊婦合計負担額 | 505,759 | 564,174 | 447,552 |
私の帝王切開費用は、
全国平均より58,207円安い
神奈川平均より116,622円安い
つまり、すごい安く済んだんですね。
高級な個人産院だったらもっと高かったりしたんでしょう。
内訳も比較してみます。
項目 | 全国平均 | 私の費用 |
---|---|---|
入院日数 | 6 | 9 |
入院料 | 112,726 | 0 |
室料差額 | 16,580 | 27,000 |
分娩料 | 254,180 | ――― |
新生児管理保育料 | 50,621 | 48,000 |
検査・薬剤料 | 13,124 | 0 |
処置・手当料 | 14,563 | 0 |
産科医療補償制度 | 15,881 | 16,000 |
その他 | 28,085 | 54,392 |
一部負担金等 | 203,130 |
赤字は保険適用項目です。
帝王切開は外科手術扱いとなり、保険が適用されます。(3割負担)
「その他」と「一部負担金等」の内訳は、
保険適用項目・弾圧ストッキングなどの材料費・文書代(出産手当金証明書)など。
自然分娩と比べると入院日数は長いですね。
私より後に出産して、先に退院する妊婦さんもいたので納得です。
つまり、
帝王切開でも安く済むことがある
ってことがわかりました。
帝王切開は保険適用されるのが大きいですよね。
保険が適用されることは覚えておくと安心ですね。
個室利用料はいくら?
市民病院の個室料は1日6,750円でした。
最初は4人の大部屋だったのですが、入院4日目から1人部屋に変更してもらいました。
室料差額27,000÷3日=6,750円(1日の室料)
厚生労働省の「主な選定療養に係る報告状況」(2017年)によると、1人部屋の平均料金は7,837円だそうです。
個室に入室した場合でも、室料差額を支払わなくてもいいケースがあります。
(1)患者の意思に関わらず病院側管理の都合等により個室へ入院した場合
(2)患者本人の「治療上の必要」により個室へ入院させる場合
(3)差額ベッド代が必要な個室へ入院することに、患者の同意が得られていない場合
同意もなく個室に案内された場合は、差額分を請求されたとしても以上の理由を説明して、支払いを拒否できますよ。
ただし、室料差額を払わなくてもいいケースがあります。
入院前には部屋についても確認しておくと安心です。
42万円が支給される「出産育児一時金」
出産育児一時金とは、
妊娠4カ月(85日)以上の方が出産した時、1児につき42万円(産科医療補償制度の対象外となる出産の場合は40.4万円)が支給されます。
産科医療補償制度とは、
分娩に関連して重度脳性麻痺となった赤ちゃんが速やかに補償を受けられる制度です。
分娩を行う医療機関などが加入する制度です。
多くの妊婦さんが国からの補償を受けて出産していると思います。
42万円で出産費用も大分助けられます。
ありがたい給付金ですよね。
出産育児一時金の直接払い制度とは?
医療機関等から健康保険組合などに出身育児一時金の申請を行い、直接、出産育児一時金の支給を受けることができる制度です。
直接払い制度を利用しない場合は、
実費約数十万円を支払い、申請して後日出産育児一時金の支給を受けることになります。
産院から直接払い制度の説明があるので、多くの妊婦さんが利用しています。
直接払い制度はメリットしかありません。
・合意文書1枚で面倒な手続きがなくなる
・出産費用が42万円未満で収まったとしても、差額請求可能
・帝王切開だとしても、3割負担の支払いに充当できる
・産院からの代理請求による手数料は発生しない
小規模な医療施設の場合、直接払い制度を導入していないケースもあります。
あらかじめ産院に、出産育児一時金の直接払い制度を利用できるか確認したほうがいいですね。
書類一枚でできる「出産育児一時金の直接払い制度」はかなりおすすめ。
帝王切開は高額療養費制度が利用できる
もしも帝王切開出産によって高額な医療費を支払ったときは、高額療養費制度が利用できます。
高額療養費制度とは、
ひと月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、自己負担限度額を超えた分が後で払い戻される制度です。
自己負担限度額とは、
年齢および所得状況などにより設定されています。
70歳未満の方の区分はこちら。
例えば69歳以下で年収約370万~約770万円の場合の自己負担限度額は約8.1万円です。
ひと月に10万円の医療費を支払っていれば、約1.9万円が払い戻されます。
高額療養費制度の気になる疑問
ただし処方箋は「実際に調剤を受け取った日に属する月」とされていますから、月をまたいでの薬の受け取りには気を付けましょうね。
病院の領収書をみて「3割負担」や「保険適用」と表示されている費用が高額療養費制度の対象と判断できます。
室料差額代・入院中の食事代・入院中の日用品第・先進医療の費用などは対象外になるので注意してください。
この期間内であればさかのぼって支給申請することが可能です。
以下の方法で医療費の負担額をさらに軽減することができる可能性があります。
① 1ヵ月間で複数の医療機関を受診した場合
② 1ヵ月間に同じ世帯の複数人が医療機関を受診した場合(世帯合算)
③ 直近12ヵ月間で3回以上高額療養費制度を利用した場合(多数回該当)
④ 1年間で公的医療保険と介護保険の両方を利用した場合(高額医療・高額介護合算療養費制度)
①事後に手続きをする場合
自身で一時的に医療費の3割負担分を支払います。
後日健康保険組合等に申請して、保険者より払い戻しを受けます。
保険者によっては自動的に高額療養費を払い戻しするため、申請不要なところもあります。
通知が全くない保険者もあるので確認してください。
事後申請には医療機関から受け取った領収書の提出が必要です。
大切に保管しておきましょう。
詳しくは加入している保険者の窓口へ問い合わせてください。
②事前に手続きする場合
外来・入院にかかわらず、事前に「限度額適用認定証」を申請すると、窓口で自己負担限度額をまでの支払金額にとどめることができます。
自身が加入している保険組合などの保険者に申請すると交付される認定証を医療機関などの窓口に提示します。
そうすることで高額な医療費を立て替える必要がなくなります。
帝王切開は立派な外科手術です。
国からの支給金もあるため、そこまで心配する必要はありません。
産後が辛いと思いますが、母性パワーで乗り切りましょう。
出産部屋は相部屋か個室で悩むなら個室をすすめる理由を詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。