こんにちは、まとりです。
今回はこれから出産を控えている方や、そのご家族(主にご主人)向けの記事になります。
・初めての出産だし、もしかしたら帝王切開になるかもしれない。
・帝王切開ってどんな流れ何だろう?
・麻酔って効くのかな?
・産後の入院生活はどんな感じ?
・術後の傷って治るの?
こんな不安や疑問って、初めての出産なら誰でも考えたり、調べたりするものだと思います。
そこで今日の記事は、「緊急帝王切開」で産んだ私の体験談を記事にしています。
長くなるので、前編と後編に分けております。
前編では陣痛から出産前までの話です。
100%の人や産院がこうなるっていうわけではありません。
あくまで『一つの事例』として、参考にしていただければと思います。
記事の後半に【陣痛中の奥さんにできること】も紹介しています。
是非、最後までお付き合いください。
これから出産を控えている方や家族
自分は「自然分娩だろう」とは思うけど
この話は第一子の出産の記録です。
第一子だからこそ、不安も大きかったですね。
自分は安産かな、初産だから産むまでの時間も長いんだろうな~。
なんて漠然と思っていたマタニティ時期。
出産予定日が近づくほどに、じっとしていられなくなり、出産経験談をネットサーフィンする日々でした。
「もし、自分が帝王切開になったら」
「もし」と思ったらすぐさま調べないと気が済まない私。
帝王切開の経験談に関するブログを読み漁りました。
でもなるかもしれないから、一応頭に入れておこう。
この時はまだ自分がまさに、緊急帝王切開で出産するとは思いもしなかったです。
現代は、体験の共有も簡単にできちゃいますね。
里帰り出産をしなかった理由とは?
私の簡単な出産プロフィールを紹介しておきます。
・市民病院で出産
・初めての出産
・立ち会い出産希望
・里帰りはしない
市民病院で出産を決めた理由
市民病院にした理由は2つ。
・異常分娩の時の対応が素早いから
・出産費用が安いから
悩むことなく、市民病院に決めました。
初産で立ち会い出産を希望
立ち会い出産はどっちでも良かったですが、旦那の希望によりすることに。
立ち会うには夫婦で1度講習を受ける必要があり、夫婦で参加しました。
出産時に立ち会える許可証みたいなものを受け取り、あとは出産を待つのみの状況。
里帰りはしないと決めた理由
里帰りは元々するつもりがありませんでした。
これは私の希望であり、旦那は「里帰りしても大丈夫だよ」と言ってくれました。
里帰りしなかった理由は3つ。
・地元で産院を選ぶのが面倒くさかった
・旦那と赤ちゃんの触れ合う時間を設けたかった
・実母が1カ月程度うちに泊まっておさんどんしてくれる
実母がうちに泊まって家事をしてくれるってのが、理由の半分以上占めています。
個人的な話ですが、私は実家から遠く離れている状況でも、かなり恵まれた環境で出産や育児ができています。
実家は岐阜、私は神奈川に住んでいます。
妊娠した年に、たまたま父が名古屋勤務から神奈川に単身赴任。
父が単身赴任することにより、母は父の会社経費で2~3か月に1度神奈川に来ることができています。
これはタイミングが良すぎる非常に稀なケースです。
ぶっちゃけ、実家が遠方で出産を控えているなら、里帰りしたほうが絶対良いですよ。
産後に誰の助けもなしに初めての育児に挑むってのは、死亡フラグです。
産後は母親の心身ともにボロッボロの状態になるので、誰かの助けは必要だと思います。
陣痛が始まった!?前駆陣痛とは?
ここからは出産までの流れを書き連ねます。
妊娠期間は順調そのもの。
臨月に入り、体重が一気に増えたことを除けば特に問題はありませんでした。
ただ、お腹はめっちゃんこ大きくてしんどかったです。
出産2日前、お腹の張りを感じました。
出産1日前、昨日からのお腹の張りが辛くて、旦那を見送らず寝てました。
朝7時すぎにトイレに行くと「おしるし」有り。
これこそ、まごうことなき「おしるし」ってやつだ。
と感動しつつ、旦那に「おしるしあった」と業務的なlineを送信。
旦那は午前中で仕事を切り上げ帰宅してきました。
前駆陣痛はどんな痛み?病院に連絡するタイミングは?
夕方から前駆陣痛が始まりました。
10分おきに痛みが来ます。
恥骨も外れそうなギリギリした痛み。
でも、まだ全然余裕で耐えれます。
入院用バッグを玄関において、今のうちに腹に何か入れておこうと適当に食べる。
10分間隔だし、一応病院に連絡することにしました。
でも「本当にしていいのかな?」という謎な心理が働き、電話帳を眺める時間がありました。
勇気を出して、いざ連絡!
どうしたらいいですか?
陣痛がおさまることもありますから、様子をみて10分以内の陣痛が収まらないようであれば病院にお越しください。
そのまま入院となりますから入院する際の持ち物も忘れずにおもちください。
もし、破水や出血した際はすぐに病院に来てください。
(え?結局まだ行かなくていいってこと??)
「わかりました」っていったけど、今どうしたらいいのかがよくわからず、混乱した私。
まぁ、すぐ来てくださいと言われてないんだからもう少し様子を見ようと勝手に解釈。
ベッドで横になり陣痛アプリを開いて、間隔を記録し続ける私。
その間旦那は事の重大さを理解していないのか、「大丈夫?」の一言すら言いに来ないことにイラっとしていました。
旦那曰く、そんな大変なことになっているとは気づかなかったんですって。
もう陣痛来てるよって説明したのに、君は何を言っているんだね。(真顔)
これが男女の差なのでしょうか?
前駆陣痛の間隔は?
前駆陣痛の間隔はバラバラです。
私の前駆陣痛から本陣痛への流れはこんな間隔でした。
夜の22時すぎからアプリで陣痛の間隔を図り始めたころは、バラバラで10分以上の間隔がありますよね。
0時を過ぎると徐々にその感覚が短くなってきます。
急に5~6分間隔になったものの、「陣痛がおさまる可能性がある」とか「病院に行ったものの帰された」って話を思い出してどうしたらいいのか困惑と焦りが生まれました。
深夜1時過ぎのタイミングで「もうええやろ!」と車に乗り込み、病院へ向かいました。
陣痛の時使えるおすすめアプリ
私が当時使っていたアプリがこちら。
無料で利用できます。
前回からの感覚、陣痛の継続時間などが記録できます。
ボタンを押すだけで記録を残せるのが、このアプリの良いところです。
「陣痛きたかも」ってボタンと、「おさまったかも」ってボタンの2つを押すだけの簡単操作。
本陣痛になるとボタンを押すのもやっとの状態になります。
単純操作のアプリを1つスマホに入れておくと便利です。
前駆陣痛が10分間隔になったら病院に連絡してOK。
看護師さんから指示がもらえます。
陣痛の間隔を図るアプリがあると超便利。
いざ出産!病院へいったらどうなる?
病院の前の緊急駐車場をとめて、夜間救急から産婦人科へ。
夜の病院って薄暗くていつもと違う雰囲気です。
案内されたのは出産を待つ妊婦の待機部屋。
ベッドが3つ並べられていて、カーテンで仕切りがあります。
心音を聞く機材なども置いてありました。
思ったよりも殺風景。
旦那は車を駐車場に入れなおしに一旦席を離れます。
私は動けるうちに、ティッシュやタオルを手の届く範囲に用意。
戻ってきた旦那は、飲み物なんかも自販機で買ってきてくれました。(これは嬉しい)
用意された簡易椅子に腰かける旦那。
私はベッドで横になり出産のときを待ちます。
私以外の妊婦さんはいませんでした。
入院したら持久戦
病院に到着してからは旦那とちょっと会話をしつつ、陣痛に耐えることができました。
触診してもまだ子宮口は1cmしか開いていないため、開くまで待機。
深夜2時過ぎ。
陣痛がどんどん強くなってきてるし、間隔も短くなっているのが分かります。
本陣痛の中の本陣痛的なソレは、過去味わったことのない痛みです。
腰が砕けるとかいいますけど、もう本当にソレ!
卵巣捻転した過去がありますが、全く別ジャンルの痛みです。
卵巣捻転はキリのような細いものでグサグサ刺されるイメージ。
陣痛はハンマーのような鈍器で腰回りの骨をガンガン砕かれるイメージ。
そんな痛みが数分置きにやってくる。
ま・さ・に・THE・生き地獄。
(ですが、これはまだ地獄の入り口でしかありませんでした)
本能的に呼吸を整えて、痛みを逃がすようになっていました。
そのままで大丈夫です。
もう少し頑張りましょうね。
頑張りますぅぅ!
白衣の天使様じゃぁぁああ!!
痛みが和らぐと思いますよ。
ありがとうございますぅぅ!!
唯一体が休まるのは、看護師さんが腰をさすってくれる時だけ。
それもつかの間。
何かあったらナースコールを読んでください。
白衣の天使さんは次の業務へ行ってしまいます。
表面上は物分かりがいいですが、内心は看護師さんがいなくなるのが嫌で仕方なかったです。
陣痛で妻が豹変!? 陣痛中の旦那が嫁にできること
深夜3時。
病院に来て2時間以上経過。
看護師さんがいない時も陣痛はやってきます。
痛みに耐えれないので、旦那に同じようにさすってほしいとお願いするけど、
ちっとも痛みが緩和されないっ!
看護師さんは的確に痛いところをゴシゴシしてくれます。
一方旦那は、どこがいたいかもわからないし、痛がる私に気を使ってソフトタッチで撫でます。
そうじゃない!
もっとゴシゴシと力強く、ここを押してほしい!
と説明しても全く伝わらずイライラしつつも、数分おきの陣痛が辛すぎて、藁にも縋る思いの如く何度も説明しました。
いつ終わるのかわからない陣痛と戦って、私はもうヘトヘト。
その頃旦那は、睡魔と戦っていました。
そりゃ朝から晩まで大変な仕事をしているのもわかる。寝かせてあげたい。
が、しかし!
私の横で寝るのはやめてくれ。
ただでさえピリピリして、陣痛で生き地獄のさなか、睡魔との闘いなんて可愛らしい悩みだとさえ感じてしまうよの。
耐えられない陣痛の時は、手の届かない範囲で寝ている旦那を起こすべく、足を延ばして旦那を起こしました。
腰をさすって欲しいとジェスチャーで伝えます。
改めて文字に起こすと、「酷い仕打ちで旦那がかわいそうだな」と思いますが、陣痛の最中って言葉すら発せられません。
痛みや力みを逃がすのに必死。
陣痛が収まる数分間は、体力温存がしたくて話す気力もなし。
自分のことで手一杯です。
この時の私は陣痛のあまりの痛みに、力みを逃すためうなり声交じりの呼吸をしつつ、ベッドの鉄柵を本気の拳で殴ってました。
どうにか痛み分散したい一心での、常軌を逸した行動。
こんな醜態を書いたのは、ご主人に言いたいことがあるからです。
陣痛から出産までの奥さんを、普段通りの奥さんと思わないほうが良い。
人が変わったかのような変貌を遂げたりもします。
痛すぎて泣くとか、そんな次元の痛みではありません。
拷問に近い痛みをずっと耐え忍ぶ痛みです。
ご主人にできることはマッサージか、ゴフルボールを腰に当てること。
あと、横で寝るのはやめてください。
想像してみてください。
自分が骨を折られるような拷問を受けてる最中に、横で
「眠いね」
なんて言われたら、どう思いますか?
こんなの一生根に持たれる可能性・大!
今では笑い話ですが、腕を組んで下をむいて寝ている旦那の姿を今でも鮮明に思い出せます。
痛みがしんどいというよりは、終わりが見えないことで辛さが倍増します。
看護師さんはマジ天使。
ご主人はマッサージの練習をしておくと良し!
眠くなったり、携帯いじりたい時は、奥さんの見えないところでやってください。
まさかの先生出勤待ち
朝5時、陣痛開始から4時間経過。
辛すぎて「早く腹を切ってくれ」と思うようになります。
人のブログを読んで「腹切る方がよっぽど痛いじゃん」とか思ってましたが、前言撤回。
「腹切ったほうがマシ」って思えます。
陣痛という名の苦しみから一刻も早く逃れたい、その一心です。
そこで、こんな申し出をしました。
もうしんどすぎて……。
まさかの先生出勤待ち!?!???!?!?
「あと少し、もう少し」と頑張ってきた私の精神力はここでプツリと切れました。
何をトチ狂ったのか、こんな申し出も。
(マッサージしてくれる)
じゃ、また来ますね。
……。
ここから、、、3時間半???
ってことは今は折り返し地点をちょっと行ったくらいってこと…?
え?うぇぇぇえ????
ムリムリムリムリ!!
体も心も持たんて!
いや、逆転の発想してみよう。
8時半になったらこの痛みから解放される?
そう、そういう事だ!
やっとゴールが見えたんだよ!
あと3時間耐えればいいだけじゃないか!
なぜかすごくポジティブに考える私。
自分で自分を奮い立たせなければ!お腹の子のためにも!
一度切れた精神力を無理やりつないで、ただひたすら陣痛に耐えました。
後編へ続く
「腹を切ってくれぇぇぇ」っていうのは嘘ではありません。
陣痛は人によって違います。
陣痛なんか痛くなかったという人もいるし、痛すぎたって人もいます。
その時になって見なければわかりませんが、最悪の状況を想像して実際は「なんだこんなもんか」と思えたらラッキーです。
母親それぞれが、子供を無事産むために必死なのは同じです。