【ふるさと納税 解説】寄付する側とされる側の3つのデメリット

ふるさと納税とは?

ふるさと納税はメリットばかりではありません。もちろんデメリットも存在します。
ふるさと納税のメリット、仕組み、控除申請方法に関してはこちらの記事で紹介しているのでふるさと納税ってなに??という方はまずはこちらの記事をご覧下さい。

えー!?すごくお得な制度棚って思ってたのに落とし穴があるなんて。
メリットもデメリットも知ることでこの制度の本質と闇の部分がみえてくるのニャ。
解説いくニャーー。

寄附する側・3つのデメリット

  • 上限額を超えると自腹になる

    寄附金額には上限額があります。それは所得や家族構成によって変動するので一人一人異なる金額になります。
    所得に左右されるため年単位でも変わってきます。
    もし、上限額を超えた寄附金額に関しては全額自腹。控除や還付はされない真の寄附となります。

  • 家計を一時的に圧迫する

    所得の多い人ほど多く税金を払っているため、もちろんふるさと納税の上限額も高くなります。
    高くなればなるほど一時的に支払う金額は大きくなるので貯金のない家庭にとっては大打撃にもなりかねません。
    控除は一括で即されるわけではありませんから寄附した後の生活も考えて計画的にふるさと納税を利用しましょう。

  • 寄附したい自治体に魅力的は返礼品がない

    「生まれ育った自治体に寄附しよう」とあなたが思ったとしても返礼品に魅力を感じないという場合があります。
    もちろん返礼品なしの寄附も自治体は受け付けています。しかし返礼品に重きを置く場合は、寄附したい自治体と返礼品がほしいという願望を叶えることが難しいでしょう。
私の出身地って刃物が有名なの。だから返礼品に包丁とかナイフが多いのよねー。
今いるか?っていわれれば微妙だから他の自治体に目がいっちゃうわ。
返礼品目当てか地元愛なのか・・・・・・。難しい問題ニャ。
月やシーズンごとで返礼品は入れ替わるから定期的にチェックするっていうのもいいかもニャ。

自治体側・3つのデメリット

  • 税収が減る恐れと自治体格差が生まれる

    返礼品にはその土地ならではの特産物や名産品、体験チケットなどが利用されるのが基本となります。
    しかしそういったものが少ない自治体にとってはふるさと納税は死活問題となります。
    魅力的な返礼品があれば税収は増え、なければ税収が減る。自治体にとってはまさに弱肉強食のような制度でもあります。
    ふるさと納税が始まる以前はある程度決まった税金が自治体に納められてきました。
    それが急に国から一定の納税額を他の自治体に寄附できるようにすると言われたわけです。
    返礼品による税収の増減による自治体格差が生まれる原因にもなります。

  • 寄附してもらうために付加サービスに走る

    有名なのは大阪府・泉佐野市ではないでしょうか。
    寄附してくれたら返礼品とアマゾンギフト券をつけるなどして多くの寄附金を集めました。
    寄附する側からしたら、返礼品ももらえてギフト券までもらえる。なんともお得感満載。
    以前から泉佐野市はこういった付加サービスをしていました。これに歯止めをかけるべく、国は2019年6月1日から新制度が導入。
    返礼品を寄附の3割以下の地場産品に限定したのです。
    結局泉佐野市は態度を改めることなく、現在ではふるさと納税の対象外地上自治体となっています。

    新制度導入前まではパソコンや自転車など「どこ産のだよw」とツッコミを入れたくなるような返礼品も扱われていました。

  • 手間がかかる

    仲介業者との契約、 返礼品の準備、 事務手続き、寄附金管理などふるさと納税による税収が増えたとしても、手間やコストはかかっています。
泉佐野市ってそういうことだったのね。ニュースを見ても何がいけなかったか理解していなかったわ。
一人勝ちしようなんて確かに卑怯よね?
そもそもふるさと納税制度自体、ガバガバだったりしたのニャ。
ルールを守る前提ではじめたけど蓋を開けてみたら自治体同士のバトルロワイヤル状態だったニャ。
見切り発車だったのがそもそもの原因とも考えられるかもニャ。

ふるさと納税反対の意見

あなたは自分が治めた税金がどのように使われているか知っているでしょうか?
ふるさと納税で還付されるのは住民税。この税金は毎月の給料から天引きされ、都道府県市区町村に納税されています。

では住民税はどのように使われているのでしょうか?神奈川県を例に見てみましょう。

教育費とは学校教育はもちろん、図書館、家庭教育の場つくり、父子とのふれあいや子育て参加を広げる会、学習活動の支援や相談・コーディネートといった公共サービスにも使われています。また、HPなどの運営費も必要になります。
他にも高齢者支援、子育て支援などの福祉と健康。都市整備や警察、消防など治安のためにも使われています。
もっと身近なところだと区市町村が行っているサービスや、ごみ収集費用に使われたりしています。


つまり、住民税は私たちの生活の身近なものに使われていることがわかります。

反対派の意見のひとつにはふるさと納税によって公共サービスの質の低下もしくは廃止などが懸念されるというものです。
税収が増えるということはどこかの自治体の税収が減っているということになります。
ですからふるさと納税とは、近くの利益を取っている代償にゆっくりと自分の首を絞める制度とも言い換えることができますね。


さらに、ふるさと納税制度を利用している人は利用していない人に比べて安い納税額で同じ質のサービスを受けているということになりませんか?

そのため、この制度を利用しない人がいるのも確かです。

是非ふるさと納税を利用する前になぜこの制度を利用するのか?利用しないという選択肢はないか?寄附先はどこにするのかを考えてみてください。どうするかはあなた次第です。

子供がいると子育て支援サービスすごい助かってるんだけどなくなっちゃうの??困る。
そうだニャ~、今後ふるさと納税制度がどうなるか次第だニャ。
本来の目的「都市部と地方部の税収格差をなくす」ができているのか疑問が残る制度だニャ。