【ふるさと納税 税金の仕組み】減税・節税にならない理由

ふるさと納税ってお得って聞くけど本当なの?
税金控除って聞くからなんだか難しそう。

そんな風に思っている方向けの話です。

実際に金額を出してどれくらいお得なのか。
なぜお得なのかを、税金の仕組みと共に解説します。

税金のこと、なにもわかりませんっ!

という方にもわかりやすく、解説したいと思います。

こんな人におすすめの記事

ふるさと納税を詳しく知りたい
税金の流れがわからない
どうお得なのかわからない

節税・減税にならない理由をしりたい

減税や節税になるの?

ふるさと納税をざっくり説明すると、実費2,000円を支払うことで返礼品がもらえるという制度です。

控除や還付は翌年から反映されます。

だから「翌年の住民税が安くなる」というのは本当です。



これが減税になるかと言うと、答えは

翌年の住民税は安くなる

でも、減税や節税にはならない

来年の住民税が安くなる

というワードを見て勘違いする方がいますが、

住民税を前払い(寄附)している

が正解です。


住民税が安くなるというと、課税額そのものが安くなるのでそれは減税ですよ。

でも、ふるさと納税は本来支払うはずの住民税や所得税を前払い(寄附)する制度です。

支払額は変わっていません。



……。



混乱しますよねw


分かりやすいように、ふるさと納税制度を「利用しない」、「利用する」場合のお金の流れを比較してみましょう。

まとり
本来払うお金を先に払っているだけだから、減税や節税にはなりません。

税金の仕組み

ふるさと納税に登場する税金は2種類だけです。

住民税
所得税

2種類の税金だけ出てくるんだな、と頭に入れておいてもらえれば結構です。

ところで、給料明細の「控除項目」って見ていますか?

住民税も所得税も毎月の給料から差し引かれているんですよ。

それらを踏まえたうえで、ふるさと納税をしたときと、しないときの比較をしましょう。

年収500万円の会社員の税金比較

年収500万円の会社員が、

左:ふるさと納税をしていない税金の仕組み
右:ふるさと納税をしていない税金の仕組み

それぞれをイラスト化したものです。

お金の流れを一覧表にしました。

税金の流れ比較表

ふるさと納税制度所得税住民税ふるさと納税額合計納税額
利用していない年間14万円年間25万円0円年間39万円
利用した年間13.8万円年間21.4万円4万円年間39.2万円

年間納付額を比較すると、

ふるさと納税したほうが、2,000円支出額が増えている

ことに気が付くと思います。



2,000円は冒頭で説明した実費分です。

ふるさと納税を利用する際には必ずかかる金額になります。


2,000円を差し引くと、年間納税額は39万円。


要するに家計支出は減らないため、納税や減税にならないというわけですね。

まとり
実費2千円より価値のある返礼品を貰えれば、お得。

という認識になりますね。

ふるさと納税初年度は家計が圧迫される

控除されるのは翌年です。

ですから、一時的に高額な支出で家計を圧迫します。



イラストの例で説明すると、


【ふるさと納税初年度の家計支出】

納税額39万円 + ふるさと納税額4万円(うち実費2千円) = 総支出額43万円


【ふるさと納税の翌年の家計支出】

納税額35.2万円


家計目線でみると、初年度の支出はおおきいですよね。

時期にすると、

住民税 翌年の住民税から12カ月で分割して控除 (5月~6月に確認できる)
所得税 確定申告後に還付 (2月~4月)

となります。

住民税は5月~6月に居住自治体から送付される「住民税決定通知書」の「寄付金控除」または「税額控除額」と言う欄で確認することができます。

(記載方法は自治体によって異なります)

会社員は5月あるいは6月の給与支給日に、住民税決定通知書を受け取ることができるでしょう。

まとり
まぁ、総支出は変わらないので問題はないです。

ただし、口座に余裕がないと家計が苦しくなるので注意が必要です。

住民税と所得税ってなに?

納める先が違います。

所得税は国税なので、国に納める税金

住民税は都道県民、市区町村に納める税金

だからイラストでも、給料から所得税と住民税がそれぞれ控除されて、納税先が異なります。

年収500万円なら、

所得税が年間約14万円
住民税が年間約25万円

納税しています。

自分が年間どれくらいの税金を納めているかは、課税証明書で簡単に知ることができます。

まとり
給料明細書をよく見ていない方は、是非見てほしいです。

特に家計改善するなら、税金にもアンテナを張ったほうが良いと思います。

家計改善をするための家計簿術についてより詳しく知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてください。

ふるさと納税を利用できる条件

ここまで税金の流れを説明してきました。

税金の前払いがふるさと納税という事は、理解してもらえたかと思います。


ということは、ふるさと納税を利用できるのは

納税をしている人

ですよね。


住民税や所得税を納税していない方は、ふるさと納税を利用することができません。

そもそも払う税金がないのに、前払いができないんですよ。

上限額によっては損をする

納税者だとしても、損をする場合があります。

年収が低く、子供が大きい納税者

は気を付けてください。

例えば、年収300万円で夫婦+子供2人(大学生と高校生)の場合、ふるさと納税による控除が適用されません。


ふるさと納税は、高年収であるほど優遇される制度です。


なぜなら、ふるさと納税の上限額は年収、家族構成によって決まるからです。



一人一人上限額が異なるんです。


解説サイトなどには上限額一覧表もありますが、あの金額はおおよその額なので不安ですよね。

最後に、簡単に上限額を計算してくれる高性能シミュレーションサイトをご紹介しましょう。

ふるさと納税上限額 高性能シミュレーション

用意する物は「源泉徴収票」または「確定申告A・B」。


おすすめサイトはこちら⤵
【MMI Group ふるさと納税上限額シミュレーション】


ふるさと納税の上限額は、その年の年末にしかわからないので上限額に余裕をもって利用しましょう。

まとり
いかがでしたでしょうか。

ふるさと納税をよく理解することで、より得をしやすくなるようになれると思います。
是非、税金に関心を持つきっかけとしても、ふるさと納税を1度利用していただきたいですね。

何事も経験。

ふるさと納税の利用方法についてより詳しく知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてください。